小さな子供の肌はバリア機能が弱く、様々なトラブルが生じやすい状態にあります。子供特有の皮膚症状も少なくないため、当院ではしっかりと診察した上で、お一人お一人に合った診療を行います。

あせも(汗疹)

お子さんの場合は特に汗をかく機会も多く、かゆみが強いとつい掻き壊して傷になったり、あせもの掻き壊しからとびひになってしまうこともありますので早めの治療が大切です。

夏は特にこまめに汗を拭き取ったり、学校から帰ったらシャワーで汗を流したり、肌着をこまめに替えるなどのケアも大切です。

アタマジラミ

アタマジラミという虫が髪の毛の根元にしがみついて皮膚から吸血してかゆみを引き起こす疾患です。お子さんに多い病気ですが、一緒に寝ている親御さんやご兄弟にも感染してしまうこともあります。

アトピー性皮膚炎

乳児期は通常の乳児湿疹との鑑別が難しく、治療の過程で診断がつくことが多いため、確定診断には治療経過をみていく期間も必要です。

子供のアトピー性皮膚炎で一番大切なことは、赤ちゃんでは2歳頃まで、その後は10歳頃までの皮膚症状のコントロールです。この時期までに適切な治療やケアを行うことで、大人になる前に症状がおさまったり、症状が出ても非常に軽くすむようになる確率が上がります。

おむつかぶれ

おむつに覆われている部分全体に赤くぶつぶつやガサガサがでたり、肛門の周りやおまたのお肌同士がこすれて蒸れやすい部分では、赤くただれて傷になったり白くふやけた皮が目立ったりすることもあります。

すり傷・切り傷

すり傷や切り傷は、転んですりむいたりすることも多いお子さんでは、傷からの細菌感染の可能性もあるため注意が必要です。受傷後はすぐに水道水の流水でよく洗い流し、消毒を行いましょう。傷が深い場合、砂利がくっついてとれない場合、周りが赤く腫れてきた場合などは、なるべく早めに受診されることをおすすめします。 

とびひ

子供に多く見られる病気で、特に夏場の細菌感染が悪化しやすい時期に起こりやすいです。擦れや掻く刺激で広がってしまうため、症状のある部分は毎日石鹸の泡を使ってシャワーでよく洗い流した後に外用剤を塗り、ガーゼで保護しましょう。

肌と肌の接触で他の方にうつしてしまう危険があるため、完治するまではプールや他の方と一緒の入浴、ご家族でのタオルの共有も避けましょう。

りんご病

お子さんのほっぺが赤くリンゴのように腫れるのでりんご病といわれますが、正式には伝染性紅斑という病名で、パルボウイルスB19というウイルスによる感染症です。感染しても症状が全く出ない場合もありますが、感染して7〜9日くらいたつと、軽い風邪症状を引き起こします。その後さらに7日くらいたつと両頬に赤い皮疹が出現します。

皮膚症状が出る時期には、ほぼ感染力はなくなっているため学校を休む必要はありません。

汗による足や手の皮むけ

子供によく見られる、汗が原因となる手や足の皮むけを「異汗症(いかんしょう)」といいます。子供は手足に汗を掻きやすく、学校などで一日靴を履きっぱなしということも多いため、汗でふやけた角質が浮いてすれることで薄い白い皮むけが生じます。

炎症がなく痒みがないことが多いですが、蒸れやすい足の裏や足指にできやすく、水虫と症状がにているため心配になり受診される方も多いです。

水虫との鑑別が必要なため、真菌顕微鏡検査を行います。検査で白癬菌が認められなければ、角質をやわらかくする保湿外用剤などで対応しますが、皮むけ以外の症状がなければ特に治療を必要としないことも多いです。

脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)

新生児の頭皮や顔にみられます。カサカサした赤いブツブツができ、ひどくなると厚いかさぶたが付着します。

軽い場合はスキンケアだけで改善していきますが、ひどい場合は治療が必要になります。皮脂の分泌が多くなるために起きるため、皮脂の分泌が落ち着く、3ヶ月くらいまでには自然に症状は軽くなっていきます。

湿疹

赤ちゃんは、生まれてすぐはおなかの中にいたときのお母さんからのホルモンの影響もあり皮脂が過多なのですが、3~4ヶ月すぎからお母さんからのホルモンの影響もなくなり、乾燥肌になる時期があります。これが皮脂欠乏性皮膚炎(ひしけつぼうせいしっしん)です。

子供は大人よりも皮脂腺の発達や皮膚の水分保持能力が大人よりも未熟であるため、全般的に乾燥しやすいといえます。

乾燥していないように見えても、実は乾燥しているというお子さんもとても多いため、しっかり保湿をしてバリア機能を上げることがアレルギー誘発や病気の予防にもつながります。

手足のいぼ・ウイルス性いぼ

ウイルス性のイボ「尋常性疣贅」は、子供の手足の指や足の裏にできやすです。2mm~3mmくらいの大きさの角質の塊なので「うおのめ」のようにも見えますが、よく見ると黒い点々が硬い塊の中にみられ、「うおのめ」との違いがわかります。

長期間治らない場合はウイルスが増殖して、さらに治りにくくなる場合もあります。また、接触で感染し周りにたくさん増えてしまうことも多いでため、見つけたらなるべく小さいうちに治療をおすすめします。

手足口病

手足口病(てあしくちびょう)は、手足や口を中心として水疱を伴う皮疹が出るウイルス感染症です。5歳以下の子供に多く発症しますが、大人でも発症することがあり大人の方が症状が強く出る方も多いです。

食物アレルギー

食物アレルギーとは、食物を食べたり飲んだりしたことにより起こるアレルギー反応が原因となって起きる症状です。

水イボ

子供に多く見られる皮膚のウイルス感染症の一つで、接触により人から人に移るため注意が必要です。

水ぼうそう

水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)に初めて感染したときに引き起こされれ、90%が9歳以下での発症という、子供に多い病気です。

飛沫感染だけでなく空気感染をする感染力の強いウイルスであるため、水痘の診断がついた場合は医師により治癒が判定できるまで登園通学はできません。登園登校開始時期については必ず医師に確認を行うようにしてください。

かぶれ(接触性皮膚炎)

乳児は皮膚のバリア機能が弱く、よだれや食事が刺激になり口の周りが赤くなったり、ブツブツができます。食事の後やよだれは濡れたガーゼ等で拭き取り、保護のクリームを塗り、こまめなスキンケアに気をつけてください。

虫さされ

虫に刺されたり噛まれたりすることで起こる刺激による症状と、虫から皮膚に注入される唾液などに対するアレルギー反応や唾液などにヒスタミンと言われるかゆみや炎症を引き起こる物質が含まれれていることによる症状があります。

子供の場合は虫刺されの反応が強く出ることが多いため、蚊に刺されただけでもひどく腫れることもあり、夏場などは掻き壊したり細菌感染してとびひになることも多いので注意が必要です。

ハイキングやピクニック、公園で遊ぶときなどは、虫除けをうまく使ったり長袖長ズボンを着用するなど、虫に刺されない工夫が一番の予防になります。

突発性発疹

3日ほど38℃以上の高熱が続いた後、熱が下がると同時に全身に細かな赤いブツブツがたくさんできますが、2~3日で自然に治っていきます。

乳児湿疹

生後2週間頃から1歳くらいまでの乳児に生じる湿疹で、「乳児脂漏性皮膚炎」「あせもなどの湿疹」「アトピー性皮膚炎の初期症状」などのすべての湿疹が含まれます。乳児湿疹は広い範囲での病名であり、初期は単なる乳児湿疹とは区別がつかないことも多いため、治療経過をみながら判断を行っていく場合もあります。

皮膚の学校感染症

学校感染症第二種では出席停止期間が学校保健安全法という法律で定められており、皮膚科に関連するものでは、麻疹、風疹、水痘があります。

その他、生まれつきあるものの相談でよくみられるものには以下のようなものがありますが、多くは治療の必要がなく、中には自然に消えてしまうものもあります。

不安に思われたら、お気軽にご相談ください。

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