虫刺され(虫刺症/ちゅうししょう)は、蚊、ブヨ、ノミ、ダニ、ハチ等の昆虫が吸血、刺咬、接触することで皮膚に侵入する唾液成分や毒成分によって生じる刺激性・アレルギー性の炎症反応のことです。虫に刺された直後~翌日に、その部分が赤く腫れたり、水ぶくれになったり、しこりになります。特に小さいお子さんは腫れやすい傾向があります。

日常では「ダニ」「蚊」「蜂」などに刺されるケースが多いかと思いますが、蜂刺されの場合は、アレルギー反応によるアナフィラキシーショックを引き起こすこともあるため注意が必要です。特に一度蜂に刺されたことのある方は、前回が問題なくても起こる可能性がゼロではないため、すぐに一番近くの医療機関に受診されることをお勧めします。

山登りや草木いじりなどでダニに刺された場合、稀ではあるもののマダニや特殊なウイルスを持っているダニでは全身のウイルス感染症による重症化のリスクもあり、注意が必要なケースもあります。

軽症であれば自然治癒や市販薬でも問題ありません、掻き壊しによる悪化や細菌感染、とびひになるケースもありますので、虫刺されくらいと思わず、皮膚科を受診しましょう。特にアトピー性皮膚炎や糖尿病など基礎疾患をお持ちの方は悪化しやすい傾向がありますので注意が必要です。

刺された虫を捕獲できる場合、携帯などで撮影できる場合は、実物や画像をご持参いただくとより適切な対応ができたり、すぐにはわからなくても後から調べることで治療や予防に生かせる場合もあります。

赤く腫れて痒い部位には炎症を抑えるステロイド軟膏(外用薬)、強いかゆみには抗ヒスタミン剤などの内服薬を併用します。痛みを伴う場合は、刺し口から細菌感染を起こしているケースも多いため、その場合は抗生剤の内服を追加する場合もあります。局所は冷やすことで腫れや痒みがおさまりやすいため保冷材などでのクーリングもおすすめです。

痒いからといって患部を掻き壊すと、とびひになったり、治りにくい痒疹(痒みのある硬くなった皮膚)になることがありますので、きれいに治していくためにも、受診をお勧めします。

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