乾癬(かんせん)は、慢性の皮膚の炎症性疾患で、皮膚の赤みや盛り上がり、フケのような白いかさぶた、痒みが主な症状です。日本では約10万~20万人いると推定され、欧米と比べると少ないですが、近年は食生活の変化とともに増加傾向にあり珍しい病気ではなくなっています。

肥満やメタボリック症候群との関連も指摘されており、日本では男性が女性の2倍とされています。

乾癬(かんせん)は全身どこにでもできますが、特に「被髪頭部」「四肢の伸側」「腰部」に好発し、免疫作用の過剰な働きが、原因のひとつである事が分かってきています。紫外線で症状が抑えられるため、顔面には症状が強く出ていないことが多いです。

コインくらいの大きさのガサガサがこびりついた盛り上がるような赤い斑点が、腕足体の機械的な刺激の受けやすい部位(肘膝、ベルトがすれる位置や臀部、すねなど)にみられることが多いですが、いくつもが癒合して地図状に見えるケースもあります。全身に皮疹がおよぶ「乾癬性紅皮症」という状態になることも稀にあります。

乾癬にはいくつかの種類(尋常性乾癬・膿疱性乾癬・関節症性乾癬・滴状乾癬)がありますが、ほとんどの乾癬が尋常性乾癬にあたります。「かんせん」という言葉から、うつる病気というイメージを持たれる方が多いようですが、感染する病気ではありません。

症状の軽い方には主にステロイドやビタミンD3の外用薬を用います。広範囲に症状のある方では身体に害のない波長の紫外線療法や内服薬(ビタミンA誘導体や免疫作用を抑える薬)も用いられます。

ゆう皮フ科クリニック
保険診療のご予約

ご時間帯予約システムをご利用ください