冷えにより血液循環が低下し皮膚に炎症を起こす症状をしもやけ(凍瘡/とうそう)といいます。寒さだけではなく寒暖差による影響も大きく、入浴などに急激に患部を温めた場合に症状が悪化することもあります。

手足の指先や耳、鼻先などの末梢部位で起こりやすく、赤紫色~黒紫色になり、パンパンに腫れて痛痒くなる傾向があります。ひどいと水ぶくれができたり深い傷になってしまう場合もあり、温まることで急激に循環が良くなることで、かえって痛みやかゆみが強くなることも多いです。自律神経の乱れは血の巡りにも影響しますので、体質や自律神経の乱れが関与するケースもあります。

自己免疫疾患によってしもやけと似た症状が出る場合もあるため、難治であったり症状が繰り返し現れるようであれば採血などの検査を行います。糖尿病や足の動脈循環障害がある方は、しもやけのちょっとした炎症や傷から深い皮膚潰瘍になり、ひどい場合は手術が必要になるケースもあります。

マッサージするように保湿剤やビタミンE入りに軟膏を外用したり、炎症による痛み・かゆみに対してステロイド外用剤を併用する治療が基本となります。

冷えが強い方は循環改善のためにビタミンE(内服薬)を服用してもらうこともあり、手袋や靴下など日常生活での冷え予防も大切になります。調子が良くなっても繰り返しやすいため、冬の時期は特に注意が必要です。毎年繰り返す方は、秋のうちから保温や保湿剤でのマッサージなどのケアで悪化を防ぐこともとても重要です。

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